放課後の片想い
short story 荷造りが進まない鈴原くん
「悠〜荷造り進んでるの?お母さん手伝おうか?」
「いや、大丈夫。ありがとう」
あと数日で出発。
どんなけ荷物を持っていけばいいのか、正直悩む。
日和からもらったマフラー
これは絶対持っていく。
このみんなとの写真も…
〜♪
「もしもし」
「鈴原くん?今いける?」
「うん、大丈夫やで」
大好きな愛しい人の声。
「今ね、足立くんと鈴原くんのお家の近くにいるの。少し会えない?」
そんなの決まってる。
「今から出るわ」
すぐに支度をして家を出る。
「悠!また出かけるの!?」
「すぐ戻るから」
ガチャッ
「全く…何かしら理由つけてほぼ毎日会いに行ってるじゃない」
そう。
「鈴原くーん!!」
もうすぐこんな風に会えなくなるんだ。
だから、今ぐらい良いでしょ?神様。
「ところで悠、荷造り進んでんの?おばさん焦ってたよ」
「なんとかなるわ」
今はこの時間の方が大事。