放課後の片想い
「日和、何聴きたい?」

「えっリクエストしていいの?」

「当たり前やん。彼女やしな」


ぼぼぼぼっ

顔が赤くなるのがわかった。
バレないようにしたくて急いで下を向く。



【彼女】

私を周りから守る為だとわかっていても、喜んでしまう自分がいる。



鈴原くんに弾いてほしい曲…




「あのね、亡き王女のためのパヴァーヌを聴きたいです」


「へぇ…なんか意外」


「いい…?」

「もちろん」


そう言って鈴原くんは目を閉じた。

そして、あの美しい音色が鳴りだす。





ヤバイ。
もう泣きそう。



この曲は私にとってすごく思い出深い曲の1つ。
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