【完】生贄少女は冷酷暴君に甘く激しく求愛されて




「今週の金曜、出張で帰ってこられなくなった」


琥珀くんとふたり、夕食を囲んでいると。

ふかひれスープをすすった琥珀くんが、不意にそう切り出した。


「えっ……?」


今週の金曜、それはまさに太陽にパーティーに誘われた日。

パーティーに誘われた件をどう切り出そうか悩んでいたら、まさかその日に出張なんて。


「そ、そうなんですね……」

「1日帰らないから、なにかあったらすぐに東郷に連絡しろよ」

「はい」


正直どう話したらいいかわからなかったから、もしかしてこれはいいチャンスなのでは……?

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