【完】生贄少女は冷酷暴君に甘く激しく求愛されて
昼間、太陽から"婚約者として"突然誘われたパーティー。
最初はもちろん驚いたし混乱したけれど、太陽はすぐに補足の説明をしてくれた。
『実はパーティーで久々に会う叔父さんに、婚約者を連れてくるように言われててさ……。そろそろ婚約者を紹介しないと、縁談を持ちかけられそうなんだ。だからパーティーの時だけでも、婚約者のふりをしてくれないか?』
つまり偽の婚約者としてパーティーに出席してほしいという話だった。
そうだった、太陽は大企業の御曹司だった。
婚約者もパーティーも、自分の耳には聞き馴染みない言葉だけど、太陽の世界では普通なんだ。
太陽に頼まれては、断れなかった。
それにただ婚約者のふりをすればいいのだ。
それくらいなら私でもきっと太陽の役にたてるはず。
だから答えはもちろん――『わかった』