【完】生贄少女は冷酷暴君に甘く激しく求愛されて

そして私は女性店員さんに案内されるまま、これまたリッチな試着室でランジェリーを試着していく。

愛人であるからには、琥珀くんの好みのものを着たいと思って、試着しながら琥珀くんの好みを模索する。


でも女の子らしいピンクのものも、大人っぽい黒のものも、なんでかしっくりこなくて。


「お次はこちらはいかがでしょう」


数着目にして渡されたのは、ワンピース型の水色のランジェリーだった。


「これ、いいかもです」


店員さんに手伝ってもらいながら試着をすれば、そのランジェリーは私の貧相な身体も綺麗に彩ってくれる。

それでいて品があり、清楚さがある。


なんとなく、これを着たところを琥珀くんに見てもらいたいと思った。


と、そんなことを思ったところであまりにはしたない自分の思考回路をたしなめる。


まったくなんてこと考えてるの、私ってば……っ。