【完】生贄少女は冷酷暴君に甘く激しく求愛されて
鏡を見ながら赤面し、顔を覆った時。
「莉羽ちゃん」
試着室の扉の向こうから、琥珀くんの声が聞こえてきた。
「えっぁ、琥珀くん……?」
ランジェリー一着を身に纏った私は、狭い試着室の中、心許ない姿のまま慌てる。
「お待たせしちゃいましたよね。すいません、今着替えるので」
声を張り上げ、急いで制服を着ようとした時。
「やだ。我慢できなくなったから今見せて」
琥珀くんの声が聞こえたかと思うと、試着室のドアが開き、現れた琥珀くんが後ろ手にドアを閉めた。