【完】生贄少女は冷酷暴君に甘く激しく求愛されて


その甘い攻撃に耐えるように下唇を噛みしめる。

そしてあえて気を散らそうと、話を逸らす。


「な、なんで、私に買ってくれるんですか? こんな、高価なもの、」

「あれは急遽東郷に準備させたものだったからな。あいつがおまえの下着を知ってるなんて腹立つだろ」


そして私の耳元で囁きながら、片手が太ももを這わされた。

柔く触れる指の刺激に、頭に甘い刺激が走る。


「おまえは俺のもんだ。足の先まで全部、俺だけで染めたい」

「……っ」


致死量の色っぽさを閉じ込めた瞳に貫かれ、どくんと心臓が跳ね上がる。

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