【完】生贄少女は冷酷暴君に甘く激しく求愛されて
「ぁ……ん……」
身を捩っていると、長い指で器用にワンピースの胸元が開かれ、素肌が空気に晒された。
優しく掬うようにそこを包まれ、ぞくぞくっとした痺れが背筋を走る。
そうして胸を弄んだかと思うと、発散できない熱を灯された私を置き去りにして、指先がワンピースの裾を捲り上げた。
琥珀くんは私の一番弱いところを知っている。から。
そこを的確になぞられた途端、腰が跳ねた。
「っん……ひゃ、ぁ……」
甘い声は、私のものではないみたい。
身体の芯から熱がこもる。
荒々しいキスとは裏腹に、布越しに優しく柔くそこをほぐされ、そのたびにびくんびくんと身体が揺れてしまう。
いっそ指先も荒々しかったら、なにも感じないのに。
それなのに憎らしいくらいにその指先はそっと優しく、じれったい刺激を与えるばかりで、だからかすべての快感を拾ってしまう。
このまま甘い刺激に溺れてしまいそうで、のぼせたみたいにくらくらしてきて。