【完】生贄少女は冷酷暴君に甘く激しく求愛されて
何度も角度を変え、私の唇の形ごと奪ってしまうかのようにキスされる。
口内に侵入してきた濡れた感触が、なし崩しにすべてを封じ込める。
そうしているとあっという間に思考も理性も溶かされ、ぽわぽわしてしまう。
なんとか現実にしがみつくように藍くんのシーツを握りしめていた指先からも、気づけば力が抜けていた。
私は琥珀くんのキスに弱すぎる。
唇へのキスがやんだかと思うと、くつろげられた首筋にキスが降ってくる。
ちゅっと音をたてたり、つーっと唇でなぞったり。