【完】生贄少女は冷酷暴君に甘く激しく求愛されて


「莉羽、リボンが解けてる」

「え?」

「珍しいな、きちんとしてる莉羽が」


それはさっき、琥珀くんが結んでくれた胸元のリボンだ。


近づき、太陽が私に代わってリボンを結び直そうとした時。

その手が不意に止まった。


「男物の香水の匂い……?」


太陽のつぶやきに、私ははっとして思わず顎を引く。

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