【完】生贄少女は冷酷暴君に甘く激しく求愛されて
すると太陽は、まるで白旗を上げるように苦笑した。
「そうか。頑張れよ」
「ありがとう」
太陽がいてくれなければ、私はこの気持ちに蓋をしていたかもしれない。
私に告白をしてくれた太陽に、感化されたんだと思う。
と、そこで私はふと、ずっと気になっていたことを思いだす。
「でも太陽。太陽は琥珀くんのこと、知ってたの?」
この前公園で会った時、太陽はまるで琥珀くんのことを知っていたかのような口ぶりだった。
もしかしてふたりは知り合いだったのだろうか。