【完】生贄少女は冷酷暴君に甘く激しく求愛されて
――――莉羽side
「んっ、はあ……んんっ」
寝室に連れ込まると、ベッドに押し倒され、唇を荒く奪われた。
抵抗の声もろとも飲み込まれる。
胸元をどんどん叩くけど、びくともしない。
私の両手をベッドに縫いつけ、抵抗の余地もくれない。
――でも。だめ。
たしかにさっきは、最後にこの腕に抱いてもらえたらと思った。
でも、やっぱり気持ちもないまま琥珀くんにこんなことさせられない。
「ゃ、……っ」
私はなけなしの力を振り絞って、琥珀くんの胸を押し返した。