【完】生贄少女は冷酷暴君に甘く激しく求愛されて
思考がこの状況に追いついていないせいで、しゅるりとバスローブの腰紐を解かれたことに、すぐには気づけなかった。
そして胸元が大きく開け放たれていたことに気づいた途端、かああっと頬に血が上る。
「や、あ、ま、って……」
慌てて襟を手繰ろうとするけれど、その手は呆気なくユズリハの手に捕まって、ベッドに縫いつけられる。
「全部見せろよ、莉羽ちゃん」
鎖骨の下――胸元に唇が落ちてきた。
「んんっ……」
びくんっとベッドの上で跳ねるように反応してしまう身体。
そんなところ、だれにも触れられたことないのに。