【完】生贄少女は冷酷暴君に甘く激しく求愛されて




放課後。

環はいつも学校までマネージャーさんが迎えに来て、そのまま事務所に行くから、校門前で別れるのが日常。


そこからはいつもひとりで一駅分歩いてバイト先に向かっていたけれど、今日からは違う。

今朝降ろしてもらった路地裏に行くと、黒塗りの車はすでに到着していて私を待っていた。


「よう、白雪。待ってたぜ」


車に寄りかかるようにして立っていた東郷さんが、私を見つけるなり小さく手を挙げた。

今朝は違う黒服の人が付き添ってくれたから、まさか東郷さんがいるとは思わなかったからちょっとびっくり。


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