【完】生贄少女は冷酷暴君に甘く激しく求愛されて
折れない私の態度に、黒堂の顔に苛立ちが走ったのが見て分かった。
笑顔が消え、忌々しいものを見るような目つきになる。
「強情な女だな。じゃあ力づくでやるか」
「……っ」
黒堂は自分の背後に立っていた手下を呼び寄せた。
「おい。押さえろ」
「や、やめて……っ」
数人に手や足をスプリングに押さえつけられ、私はじたばたともがいて抗う。
けれど大人の男数人の力に、私ひとりの力が敵うわけがなかった。