【完】生贄少女は冷酷暴君に甘く激しく求愛されて
すると、その時。
「まーまー、そこらへんにしといたらどうですか。白雪の前ですよ」
聞き慣れた声が聞こえたかと思うと、琥珀くんが破壊したドアから東郷さんが姿を現した。
はっと我に返ったように、黒堂の髪を掴んだ琥珀くんの手の動きが止まる。
黒堂はすでに意識を失っていた。
「ずいぶん派手に暴れたみたいですね。まぁ、後のことは俺に任せて。こうなったのは俺のせいでもあるんで」