年下双子の溺愛トリック
でも、言われてみれば…。
『ねぇねぇ。ちょっと前から気になってたんだけど…。姫奈ってさ、あの先輩のこと好きなの?』
『…!?』
って、奈々生ちゃんにも陽くんが好きだってこと秒でバレちゎったんだよね。
あの頃は、彼女が鋭いからだと思っていたけれど、ただ単に私がわかりやすかっただけだったんだ。
内心、苦笑いを浮かべつつ、私は2人に向き直る。
そして。
「あ、あのさ。ひーちゃん、すーちゃん…。私、ちゃんと自分で告白したいって思ってるの。だから、陽くんにはヒミツにしててくれない…かな?」
まっすぐ彼らの顔を見て、私は小さく頭を下げた。
今日のは結局、陽くんに伝わってないわけだし、ちゃんとした告白って言えないもんね…。
「…う〜ん。あのさ、姫奈ちゃん言いにくいんだけど…実は…」
「おい。素直、ちょっと待てって…!」
すーちゃんが言いづらそうに何か言いかけた時、それを遮ってひーちゃんが彼の耳元で何か耳打ちをする。
…どうしたんだろう?
突然の行動を不思議に思って、首を傾げていると。
「なぁ、姫奈。陽兄の好きなタイプとか知りたくない?」
ニヤリと不敵に微笑んだひーちゃんがそんなことを言い出して私は目を丸くする。