年下双子の溺愛トリック
陽くんの好きなタイプ…?
そんなの、そんなの…。
「し、知りたいに決まってるよ…!」
私はズイッと目の前に立つひーちゃんに詰め寄った。
幼なじみとはいえ、陽くんとはそういう話をしたことがない私は、実は彼の好きなタイプを全然知らない。
それに、今までの陽くんの歴代のカノジョたちは、ギャル系もいれば、おとなしめの優等生タイプもいたりと、皆、タイプが違っているからさらに謎だ。
ただ、少し前に…。
『陽、お前カノジョできたんだって?何?今回の子はタイプだったん?』
『うーん…。タイプとかって言うより、告白してくれたしさ。それに良い子そうだったし』
と、学校の廊下で陽くんが友達と話していたのを偶然聞いたことがあったのだが…。
結局のところ、彼の好きなタイプはわからずじまい。
陽くんって、なんだかんだ歴代のカノジョ達と数ヶ月経たないうちに別れてしまってるし…。
どちらかといえば、くるもの拒まず、さる者追わずっていうスタイルな気はしていた。
「やっぱり、陽くんも弟のひーちゃん、すーちゃんには好きな子の話とかするの!?」