年下双子の溺愛トリック
キョトンとした表情を浮かべた私は、パチパチと目をしばたたかせる。
「えっと…。ひーちゃんは、可愛い系ですーちゃんは大人清楚系だと思うってこと…?」
まさかのそれぞれ違うタイプを発表され、一瞬頭が混乱してしまった私は小さく首をひねりつつ、2人に問いかけた。
「まぁ、平たくいえばそういうこと。つか、実際俺らも詳しく陽兄からタイプとか聞いたことないからさ。俺らがそれぞれ考えるタイプを発表させてもらったってわけ」
「え〜…。でも、可愛い系と大人清楚系って…ほぼほぼ真逆なんじゃ?」
「陽兄ってストライクゾーン広いんだよ、きっと。姫奈ちゃんだって陽兄の歴代カノジョ知ってるでしょ?」
「…まぁ、たしかに」
今までのカノジョ遍歴を改めて思い出すと妙に納得してしまうから不思議だ。
「じゃあ、姫奈ちゃんも納得してくれた所で問題はどっちに寄せるかだよね」
「てか、素直わかってねーな。姫奈に大人清楚はムリだろ。可愛い系だったらギリギリなんじゃね?」
ハッと鼻で笑うひーちゃんに若干、イラッとしてしまう。
まぁ、普段の自分を考えると言い返せないからあながち間違ってはいないのだけど…。
「そんなことないよ。姫奈ちゃん清楚系だし、服装とか変えれば充分大人っぽくなると思うけど?」
「すーちゃん…」