年下双子の溺愛トリック
「う〜…もう!私が選ぶの全部ダメって言うんだから〜。何選べばいいかわからなくなってきたよ…」
「しょうがないだろ。姫奈が持ってくる服、全部ビミョーなんだし」
「…ゴメンね、姫奈ちゃん。僕もそこは密に同意…かな?」
「…どうせ、センスないもん」
そんなダブルパンチに私の心もめげそうになってしまう。
「…ハァ。とりあえず、姫奈に任せてたら一生買い物が終わらないことがわかったよ。素直…」
「了解、密。じゃあ、とりあえず10分後にここに集合で。姫奈ちゃんはここで待ってて?」
「う、うん…」
それだけ言い残し、2人は店内の服をお互い物色しはじめた。
しかも、2人はほとんど迷いなく、すでにいくつかの服をピックアップしていて、私はバチバチと目をしばたたかせる。
そして、きっかり10分後ー…。
私の前に戻ってきた2人は「「これ試着しろ(して)」」と選んできた数着私に手渡してきたのだった。
ここは文句言わずに従っておいたほうがよさそうだ。
そう思った私は、お店の可愛い店員さんに声をかけ、試着室へ案内してもらう。
「こちらにどうぞ〜」
「ありがとうございます…」
笑顔の店員さんにお礼を告げ、シャッと試着室のカーテンを閉めた私はまず、ひーちゃんが持ってきてくれた服に手をかけたのだった。