年下双子の溺愛トリック
ーーシャッ。
試着室のカーテンを開けると、2人の姿が目に飛び込んでくる。
ひーちゃんが持ってきてくれたのは、ビッグカラーの白のブラウスに、淡い色のデニムを合わせた少しガーリーなコーデ。
私が普段スカート系を履かないのを考慮してくれたのか、足を出さないデニムでありがたい。
「ど、どうかな…?」
おそるおそる問いかけると、ひーちゃんもすーちゃんも満足気に頷いて。
「…いいんじゃね?」
「うん、似合ってるよ姫奈ちゃん」
と言ってくれた。
よ、よかった〜。やっとオッケーもらえたよ。
その後は、すーちゃんが持ってきてくれた少し大人っぽい黒のワンピースに着替たり、2人が追加で持ってきてくれた服を試着したり…。
そして結局、最初に着た服を含め、数点を購入した私。
肩から下げたブランドのロゴが入った紙袋を見つめ、小さく笑みを浮かべると。
「ありがとう。2人のおかげでいい買い物ができたよ。私だったらたぶん、選ばないタイプの服ばっかりだったから」
そう2人に感謝を伝える。
まぁ、最初はダメ出しばっかりでどうなることかと思ったけどね…。
「俺らにかかればこのくらいヨユーだし?」
「姫奈ちゃんの服、一緒に選べて楽しかったから気にしないで」
「でも、これで陽くんの好みのタイプに一歩近づけたってことだもんね…!せっかくだし、今度、今日選んでもらった服を着て、遊びに誘ってみようかな〜」