年下双子の溺愛トリック
「おっ、密に素直じゃん。久しぶり。それに姫奈ちゃんも…!」
「え〜!?陽の弟、双子なの!?めっちゃイケメンじゃん」
「中学生?可愛い〜」
陽くんと一緒にいたのは、彼の親友でよく一緒に行動をしている川上春輝(はるき)先輩。
兄貴肌で面倒見のいい春輝先輩は、廊下ですれ違った時も私に気さくに声をかけてくれる良い人だ。
そして、陽くんと春輝先輩の横に立っている2人の可愛い女の先輩。その先輩達には見覚えがあった。
たしかクラスマッチの時も陽くん達の応援してた人だよね…。
はたからみたらどう考えても、ダブルデートな状況に私は内心ズキンと胸がいたむ。
「あ…!あの子たしか陽の幼なじみの…。うちの高校の1年生だったよね?話すの初めてだね〜。私、結木奈子(なこ)」
「私は長松茉梨花(まりか)。よろしくね…えっと」
「1年の小谷姫奈です…」
「よろしくね〜」と優しく声をかけてくれる結木先輩と長松先輩に私は小さく会釈した。
背も高くてスラッとしている結木先輩は、かなり大人っぽい雰囲気で、すーちゃんが話していた陽くんの好みの大人清楚系という感じだし。
小柄で可愛いらしい雰囲気の長松先輩は、ひーちゃんが話していた可愛い系にピッタリ合う。