年下双子の溺愛トリック
「ちょっと、ちょっと…!姫奈!?土日はさんで学校来てみたら何でそんな面倒なことになってんの?陽先輩からは、告白スルーされて…。あの双子兄弟に協力してもらってるってこと!?」
「な、奈々生ちゃん…。声のボリュームがすごいよ〜。とりあえずマイクオフにして…!」
キーンとマイクを通して奈々生ちゃんの大きな声が部屋に響き渡り、私は思わず耳を塞ぐ。
「あ、ゴメン。つい、びっくりしちゃって」
放課後になり、先週末の出来事を報告するため奈々生ちゃんに声をかけた私は、彼女の提案で駅近くにあるカラオケボックスにやってきていた。
ゆっくり2人で話すならここだよね〜。ついでにカラオケできるし。
と機嫌よくやってきたのはつい数十分前のこと。
でも、今は。
「とにかく…!姫奈、あの双子はダメ…。関わらったらろくなことにならないって」
焦ったように私の肩をつかみ、心配そうな表情を浮かべている。
「あはは…。大丈夫だよ〜。それにこの前はひーちゃんとすーに助けられたんだ…。2人がいてくれたから告白スルーされた時も冷静でいられたのかもだし」
「姫奈…。ゴメンね、私が急かすようなこと言っちゃったから…」