年下双子の溺愛トリック
2人と何かあったのかな…?
だって、ここまで奈々生ちゃんが心配して言うのも珍しい。
「うーん…。奈々生ちゃんの言うこともわかるけど、私はもうちょっとひーちゃんとすーちゃんと頑張ってみようかなって思ってるの。それに、ひーちゃん達って、ちょっと意地悪なところはあるけど根は優しいんだよ」
ニコッと、笑顔で私がそう言うと。
「…わかった。姫奈がそう決めたなら私はもう、何も言わないよ。でもね、何かあったらちゃんと隠さず相談してね?」
奈々生ちゃんは、しぶしぶと言った感じではあったけど納得はしてくれたみたいだ。
「うん。ありがとう」
「よっし!じゃあ、とりあえず歌っちゃう?ほら、姫奈マイク!月曜日だけど、今週1週間頑張ろーってことで!明後日はクラスマッチもあるし」
あ…。そうだった、今週クラスマッチだ…。
マイクを受け取った瞬間、奈々生ちゃんから飛び出した言葉に内心、小さくうなだれる。
でも、まぁ…私は補欠だしね。
とにかく、クラス皆の応援は頑張ろうっと…!
〜〜♪
奈々生ちゃんがノリノリで歌っている姿を横目に私は1人そんなことを心に誓う。
けど…。
翌日起こるまさかの事態を、この時の私は全く予想できずにいたんだー…。