年下双子の溺愛トリック
「まかせて…!とりあえず他の皆に迷惑かけないように頑張るから…!」
クラスマッチ本番は、明日。
今までちゃんと練習に参加していなかったツケがここで回ってきてしまった。
せめて今日は練習に参加したいところだったんだけど…。
「ゴメン…!今日はちょっと部活に顔出ししなくちゃいけなくて」
「姫奈ゴメン〜。家の用事が…」
他のクラスマッチのバスケメンバーの子はそれぞれ忙しくて今日はもともと練習を予定してない日だったらしい。
結局、誰ひとり捕まらず、私は途方に暮れていた。
ぶっつけ本番はちょっと怖いし、今日の放課後、自分で練習するか…。
その時、家の近くの公園にバスケコートがあったことを思い出す。
…学校で練習してたら、クラスの子に気を使わせちゃいそうだし、そっちで練習しよっと。ボールはたぶん使ってないのが倉庫にあったよね…。
大丈夫!なんとかなるよ。
夏奈ちゃんが責任を感じない程度には、私も頑張らないと。
よし…!と気合を入れ直した私は、授業中も頭の中で今日のバスケの練習メニューを考えていたのだった。