最低な元カレにフラれたらイケメン医師に成長した幼馴染からの溺愛がはじまりました。
確かに昨日そんなことを言っていた。

だけどまさか翌日にまたアパートへやってくるなんて思ってもいないことだった。

「と、とにかく入って」
一体いつからここで待っていたのか、稔の表情は疲れ切っている。

もしかしたら、杏奈が仕事へでかけて入れ違いでここへ来ていたのかもしれない。

稔が大きなトランクをゴロゴロと引きずって室内へと入ってくる。

「その荷物はなに?」
「なにって、俺の着替えや生活用品に決まってるだろ」

けろっとした顔で言われて杏奈は目を白黒させる。
「着替えと生活用品って……まさかここに泊まるの?」

晃司以外の男性をアパートへ上げたことのないのに!
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