最低な元カレにフラれたらイケメン医師に成長した幼馴染からの溺愛がはじまりました。
と、混乱していると稔が怪訝な顔つきに変わった。
「なに言ってんだ杏奈。今日からここに暮らすに決まってるだろ?」

暮らす!?
今度は驚きすぎて言葉にならなかった。

杏奈は口をパクパクさせて稔を見つめる。
「一緒に暮らさないと、子育ても大変だからな」

「ちょ、ちょっと待って! 暮らすとか、本気で言ってるの!?」
「当たり前だろ? 俺たち夫婦になるんだし」

夫婦!?
もう、混乱しすぎてなにがなんやらついていけない。

とにかく落ち着くために一度キッチンへ向かって冷たい水を飲んだ。
「一緒に暮らすっていっても、仕事があるでしょう?」

ここから地元の医院まで通うことなんて到底不可能だ。
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