最低な元カレにフラれたらイケメン医師に成長した幼馴染からの溺愛がはじまりました。
真正面から稔を見ると、こんなに整ったキレイな顔立ちだったんだと、再確認させられた。

「あの約束、俺は本気だったんだ。ずっとずっと、杏奈のことを忘れられなかった。愛してるんだ」

言いながら両手が杏奈の背中へと回される。

「だから杏奈が1人で病院に来た時、あぁ、あの約束は果たされることがないんだと思ったよ。でも、違った。あの約束はまだ生きてたんだ」

「本気で言ってるの? だって、私は……」
最後まで言うのを遮るように、稔の唇が近づいてきた。

軽く触れるだけのキス。

どんな激しいキスよりも熱くて、愛情がこもっていることが感じられて杏奈の頬が熱くなる。

「大丈夫。杏奈は自分と子供の幸せのことだけを考えて」
耳元で囁かれた杏奈は素直に頷いたのだった。
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