最低な元カレにフラれたらイケメン医師に成長した幼馴染からの溺愛がはじまりました。
グスッと鼻をすすり上げると稔の手がお腹から杏奈の頭へと移動してきた。

お腹と同じように優しいリズムで頭をなでられるとだんだん安心してくる。

「あぁ、確かに最低だったな」
あいつに一言も言い返せなかったのが悔しい。

浮気なんてしてないとか、あんたなんか大嫌いとか、自分に勇気があれば言えたはずだ。

「でも、もう関係ない。次にバッタリ合うことがあっても、俺が一緒にいるから」

「今日みたいに守ってくれる?」
「当たり前だろ」

自信満々な声が後ろから聞こえてきて杏奈はクスリと笑った。
首だけで振り返り、稔にキスをする。
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