最低な元カレにフラれたらイケメン医師に成長した幼馴染からの溺愛がはじまりました。
☆☆☆

「どうしてあんな嘘をついたの?」
アパートへ戻ってくると、稔のお母さんはすぐに帰ってしまった。

泊まるように勧めたのだけれど終電まだまあるからと、やんわり断られてしまった。

今は夫婦で並んでソファに座っている。
晃司と会っただけで疲れた蓄積されていた。

「嘘はついてない。俺は本当に奈美を自分と杏奈の子供だと思ってる」

「でも……」
そこまで言いかけて杏奈は口を閉じた。

もういい。
晃司のことはもう終わったことだ。
あれだけ言えばいくら晃司でも諦めるだろう。

杏奈はポケットの中に入れていたメモ用紙を取り出した。
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