双子の義理兄はアイドル。〜君と秘密の溺愛ストーリー〜
オマケに昨日は寝れなかったから寝不足も相まって、足取りがフラフラ。
そのせいか、周りが見えていなかったらしい私は……廊下を歩いていた先生にぶつかってしまった。
ーードンッ!
「きゃあ!」
「いたた……あら、ごめんなさい。私よく前見てなくて……」
「こちらこそすみません」
私は慌てて先生に謝ってから廊下に散らばった資料やらノートやらをかき集める。
「ありがとう」
「いえ……。それじゃあ失礼します」
なんとか全部拾い終わり、先生に頭を下げる。
あーあ、何をやっているんだ、私は。
入学式初日からやらかしちゃって……。
はぁ、とため息をつきながらまた廊下を歩き始めようとすると……。
「きゃ!だ、誰!?」
「しーっ。少し静かに」
誰かに腕を思い切り引っ張られ、そのまま後ろに倒れ込む。
やば、また転ぶ!
そう思って目を瞑るけど何も起きなかった。