双子の義理兄はアイドル。〜君と秘密の溺愛ストーリー〜
3、皇輝くん。
「はぁ〜……。なんでこんなことになっちゃったんだろ……」
誰もいないリビングのソファで、1人つぶやく。
お母さんの再婚から数日がたち、学校にも慣れ始めた頃。お兄ちゃんたちはお仕事で、両親はデートに出かけていた。
週末だというのに、何も予定がない私は1人寂しくリビングにいた。
「……考えてもしょうがないか。テレビでも見よっと」
この間の大輝くんとの出来事を思い出していたら、ドキドキが止まらなくなって。
私は気持ちを切り替えるためにテレビのスイッチを入れた。すると、パッと明るく光る画面。
「うわぁ!!こ、ここでもお兄ちゃん!!」
大きいテレビ画面に映っていた人を見て思わず叫んでしまった。
だって、そこに映っていたのは今まさに考えていたお兄ちゃんたちだったから。
お兄ちゃんたちは新曲の宣伝をしていてとても楽しそうに笑っている。
たくさんの人に見られているはずなのに、楽しそうに仕事をしていた。