双子の義理兄はアイドル。〜君と秘密の溺愛ストーリー〜
私の首筋には小さいけど赤い跡が残っていた。ドキンっと心臓が大きく跳ね上がる。
ま、まさか皇輝くんがキスマークをつけるとは思わなくて。
……じ、じゃああのキスはこれをつけていたってこと……?
「皇輝くんのバカ!」
ドキドキと騒がしい心臓を静めようとするけど無理で。考えれば考えるほど、頭の中から離れない。
抵抗しなかった私も悪かったけど、アイドルが妹にこんなことしていいわけない。
本当に何を考えているのか分からない。
「……なんでこうなったの……」
スマホを放り投げ、はぁとため息をつきながらソファに寝転がる。
こんなこと口が裂けても両親には言えない。ましてや大輝くんにはもっと言えない。
このマークは……隠し通すしかない。
皇輝くんのことを考えながら悶々と過ごしたのだった。