どんな君でも愛してる

「まさか、断らないよな?だって、嫌なら普通、速攻断るよな。なんかさ、俺……返事が心配で、食事ものどを通らないんだけど……倒れたらどうしよう」

「……」

 もう……絶対、嘘だ。

「だから、その、私には彼を作らない理由があって……」

「それは聞いた。この間も言ったけど、急いでその理由とやらを聞きたいとは思わないから気にするな。とにかく、川村を俺の交際相手にしておきたいだけだ」

「なんですか、それ?首輪をつなげておきたいとかそういうことです?テリトリーに入れたいとかいう男性の独占欲?」

「言うなー、川村。じゃ、おとなしく俺の檻にでも入ってくれよ、目の大きなかわいい子犬」
< 102 / 302 >

この作品をシェア

pagetop