どんな君でも愛してる

「私って……幼いよね。本当にこんな……信也さん、本当の気持ちを言ってちょうだい。私、もう覚悟ができてる」

 両手を握った彼は私を見て言った。

「へえ?その覚悟ってまさか俺と離れる覚悟?凛花にはそんなのがあるのか?それは残念だな」

「私だってあなたが好きだけど、あなたが私といて幸せになれないなら……離れないと……」

「俺が誰といると幸せになれるかは自分で決める」

「信也さん……」

「凛花はそのことを考えるとネガティブになって、自分を低く評価する。凛花の本質に全く関係ないのに。いいかい、あまり考えるな。俺はどんな君でも好きだし、待てる。ま、口で言っても信じないんだろ。俺に黙ってついてこい。しばらく何も考えなくていい」
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