どんな君でも愛してる

「うそ……」

「うそなもんか。傷も含めて君なんだ。それに大丈夫。思っていたよりずっと小さな傷だよ」

「信也さん……ううっ……」

 彼女の頬に流れる涙を吸い取って、キスをした。

 両胸に直接触れた。顔を付け吸い上げた。聞いたことのない可愛い声があがった。

「ああ、夢みたいだ。やっと君を……愛してるよ、凛花。俺に全部をくれるという気持ちに背くことは絶対ない。俺だけを見て、力を抜いて……その声は聞かせて」

 やっと俺達はその日……本当の恋人になった。

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