どんな君でも愛してる

 工場……。

「わからないんですね」

 うなずいた。

「少し休みましょう。また、後で聞きますから大丈夫ですよ。会社の方でご家族に連絡してくれましたからあとでお母さまがお見えになります」

「あ……」

「大丈夫です。眠ってください。痛いところはありませんか。鎮痛剤も入れているので大丈夫だと思うんですけど」

 瞼が落ちた。また記憶が切れた。

 目が覚めたら、看護婦がいた。痛みはと聞かれ、ふるふると頭を振った。大丈夫ですね、良かったと言われ、彼女は熱や血圧などいろいろ測定して、いなくなった。
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