どんな君でも愛してる
「うん。先週彼女にフラれてフリーになったらしいよ。加菜チャンスがきたよ」
「え!り、凛花、どうして……」
焦る目の前の加菜を見て笑顔になる。やっぱりそうだったか。ずっと片思いしていて、何しろ同じ課に彼が異動になったし気持ちを抑えづらくなってきたんじゃないかと思っていた。
「わからないわけないじゃない。相川君が人事にいるときから、私を訪ねるふりして、彼と話すために加菜が来てたのくらいわかってたよ」
「ひどい、凛花。そんな言い方ない!」
「ごめん、いつ話してくれるかなって待ってたよ。そろそろだろうと思ってた。彼もフリーになったし、けしかけようかと思ってたくらいだよ。言ってくれて安心した。応援するから頑張れ」