どんな君でも愛してる
「今更言ってもしょうがないですが、本当にタイミングが悪すぎました」
「それで君は僕に何を聞きたいのかな?」
「SUNAの現状です。実は、ノアで自社の販売会社を立ち上げる予定なんです」
「やはりそうか……そうじゃないかと営業部で噂していたんだ。君を戻したのはそういう経緯もあるんだろ」
「はい。父の思惑はそこにありましたが、僕もこの会社がひどいことになるようなら合併を含めて話し合いをしようかと思っているんです」
「……ここだけの話、その合併になるとうちの社長の権利はなくなるだろうな」
「まあ、資産状況や色々調べたうえですが、少なくともうちの傘下になるのですから社長は降りていただくと思います」