どんな君でも愛してる
「さ、凛花」
彼が私の身体を支え、ソファから立たせてくれた。お父様を置いてリビングを出た。
「凛花、ごめん。父さんの言ったことなんて気にするな。あとできつく注意しておく」
「やめて、お父様の自慢の息子さんだもの、私の身体のことを聞いたら心配にもなる。言われるのは当然よ」
「凛花、何度言ったらわかるんだ、俺はどんな君でも……」
「わかってる。ありがとう」
「わかってるならいい。今は身体のことだけ大事にしろ。俺は君がいないとダメになる。今回のことでよくわかったんだ。君に何かあったらと考えただけで食事や睡眠もとれなくなった。俺の為にも側に必ずいると約束してほしい」
流し目をよこす。いちばん欲しい言葉をくれる人。支えたいけど、このままじゃお荷物になりかねない。