どんな君でも愛してる

 まあ、相川君の元カノが嫉妬深い子だったのは知っている。

 一緒に飲んでいても何度も連絡が来た。いつものことだと言っている相川君に、大変だねといつも相槌を打っていた。

 勘違いされたままだったのか。彼が否定していたのは目の前でみていた。きっと彼女が相川君の言葉を信用してないんだね。

 相川君もモテるから勘違いされやすいのかもしれない。ぐちゃぐちゃ言われていていつも大変そうだったし、信用してくれないなら別れて正解かもしれない。

「これで私は恋愛対象外だと確認できたでしょ。さあ、加菜頑張れ。相川君はモテるぞ」

「知ってるよ、そんなこと。営業部へ異動になって、フリーになったと知られてさらにすごいことになってる。彼の誕生日に何かあげて告白しようかと思ってるの」
< 28 / 302 >

この作品をシェア

pagetop