どんな君でも愛してる

 私はそんなこともあり、自分の気持ちを抑えるようになった。

 たまたま大学時代バイト先の人に告白されたが、数か月で別れた。拒み続けた私に、彼は初めてだからと思っていたようだった。

 でも、ゆっくりでいいといいながら、彼は他の女の子とそういう関係になってフラれた。

 もう彼氏はいらないし、結婚もしたくないとその時思った。

 就職先は希望していたところで仕事も楽しいし、人間関係も悪くはない。北野さんは唯一の悩みだが、相川君のような男友達や親友もいる。十分だった。

 そんなとき、並木さんと知り合った。電話だけなのに気が合った。会ったらもっと親しくなれると思っていたが想像以上だった。

 彼もそう思ってくれていたとわかり、告白されたときは嬉しかった。

 キスで身体が密着したとたん、彼を突き飛ばした私に、ベッドに関することだと賢い彼はすぐに察してくれた。
< 97 / 302 >

この作品をシェア

pagetop