毒で苦い恋に、甘いフリをした。
「あいつら、あの後だいじょうぶ?」

「あいつら…あー、大丈夫だよ。なんかー、かっちゃんが私の保護者みたいだし?かっちゃんが助けてくれたからもうちょっかいかけられないと思う」

「俺だってそこに居たのにさ。そうやってぜーんぶ風が持ってくんだもんな」

「なに拗ねてんの?」

「悔しいだろ。俺は男としてゆめを守れてないみたいで」

「男としてって…。みんなだって言ってたじゃん。かっちゃんは私の保護者なんだって。もう家族みたいな感覚なのかもね」

「それでも守ってあげたのは俺じゃない」

「ゆうれい?どうしたの?そんな大袈裟なことじゃないよ。あの人達、女子なら誰でもいいんでしょ?たまたま私がそこに居たからからかわれただけで…」

「誰でもいいんじゃないよ。何回かゆめと遊んでみたいって言われてたんだ」

「だから、そういう人達じゃん?からかわれてるんだって」

「ゆめはもっとちゃんと自覚して?自分が可愛いんだってこと」

「は…なに言って…」

ゆうれいが真剣な目をするから逸せなかった。
なんか昨日から変な感じ。
今までの雰囲気と違う気がする。
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