毒で苦い恋に、甘いフリをした。
2
親友の恋
五月になった。
気温も朝からずいぶん高くなってきて、
教室でもエアコンの除湿モードが稼働するようになってきた。
夜だけがちょっと肌寒くて、放課後はうすいカーディガンが欲しくなる。
出掛ける前と、出た後の服装が難しい時期だった。
「ニカ、おべんと食べよー」
「ん…」
「ニカ?どうかした?」
四時間目が終わってお腹もペコペコ。
お弁当袋を持って、ニカの前の席が空いていたから座らせてもらった。
今日のニカは朝からちょっと様子がおかしい。
明らかに溜め息の回数が多いし、しかも深い。
ニカのことだから話したくなったら話してくれるかなって思ってそっとしていたけれど、
お昼になってもまだ引きずってるなんて珍しかった。
「どーもしてないよー」
「いや絶対にどーかしてるじゃん」
「ほんとになんでも。なんでもないから。いつものことだよ」
「あ、彼氏と別れた?」
ニカがチラッと私を見て、机に頬杖をついた。
ニカが彼氏と別れた報告にはもうなんとも思わないけれど、
こんなに憂鬱そうなのは初めてかもしれない。
もしかして、今度こそ本当に好きだったのかも。
たぶん、最新の元カレくんとの期間は一ヶ月くらいだけど。
気温も朝からずいぶん高くなってきて、
教室でもエアコンの除湿モードが稼働するようになってきた。
夜だけがちょっと肌寒くて、放課後はうすいカーディガンが欲しくなる。
出掛ける前と、出た後の服装が難しい時期だった。
「ニカ、おべんと食べよー」
「ん…」
「ニカ?どうかした?」
四時間目が終わってお腹もペコペコ。
お弁当袋を持って、ニカの前の席が空いていたから座らせてもらった。
今日のニカは朝からちょっと様子がおかしい。
明らかに溜め息の回数が多いし、しかも深い。
ニカのことだから話したくなったら話してくれるかなって思ってそっとしていたけれど、
お昼になってもまだ引きずってるなんて珍しかった。
「どーもしてないよー」
「いや絶対にどーかしてるじゃん」
「ほんとになんでも。なんでもないから。いつものことだよ」
「あ、彼氏と別れた?」
ニカがチラッと私を見て、机に頬杖をついた。
ニカが彼氏と別れた報告にはもうなんとも思わないけれど、
こんなに憂鬱そうなのは初めてかもしれない。
もしかして、今度こそ本当に好きだったのかも。
たぶん、最新の元カレくんとの期間は一ヶ月くらいだけど。