七色の飴玉
「優、そんなに俺が嫌いになったんなら、優が忘れて?」
「…!」
「俺は、ずっと覚えとくからさ」
「せんぱ…」
「じゃーな、優!!俺なんかより良いヤツ見つけて幸せになれよ!!」
――それだけ言って、先輩は走り去っていった。
さっきまでは出なかった涙が、いつの間にか頬を伝っていた。
――先輩、今だって先輩の事は大好きです。
今はまだ無理だけど、いつか必ず、いい人をみつけます。
今まで、あたしに優しくしてくれてありがとうございました。
私も、先輩の事忘れたりなんかしませんよ、絶体に。
…さよなら、先輩。