双子パパは今日も最愛の手を緩めない~再会したパイロットに全力で甘やかされています~
 売店で買った焼き芋やアイスを食べて、次の目的地は那須のアウトレット。またなにか子どもたちにおもちゃを買うのかなと思いきや。雪遊び用の服を買うのだと言う。

「別荘の管理人に映像を送ってもらったら結構雪があってね。子どもたちの話をしたら、庭先に雪の滑り台を作ってくれたらしい」

 なんてこと、と胸が弾む。子どもたちは絶対に喜ぶ。

「すごい! それは楽しみ」

 気兼ねなく思い切り遊べそう。

「もう少し大きくなったらスキー場も行こう」

「スキー場だって、よかったね」と意味のわからぬ子どもたちに話をふりながら、心はキュンと疼いた。航輝さんは子どもたちの未来を自然に語っている。それがうれしい。

 そして車は高速道路を下り、アウトレットに到着。

「家族でお揃いの服も買おう」

 雪遊び用の服を選んだ後に、彼が「せっかくだからね」と言い出した。

 てっきり航輝さんと子どもたちだけかと思いきや「茉莉、どれがいい?」と私に服をあてる。

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