朔くんに迫られるんですが





先生にチケットをもらった次の日。


帰りのホームルームの後にトイレを済ませて戻ると、教室で何故か私の席に座っている朔を見つけて、私は朔の席に座った。



机に突っ伏して、顔をこちらに向けて寝ている。




この教室は夕方近くになって来ると、西日が入って来るからポカポカして、寝たくなる気持ちは分かる。




長いまつ毛を穏やかに下げて眠る朔の頬を、ツンツンと人差し指で突いてみる。




「ねぇ、朔くん」


「……」




本気で寝てる?そんなに眠いなら、家に帰って寝れば良いのに。



< 113 / 273 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop