朔くんに迫られるんですが
ピシッと叱ったけど、まだ何か言いたげなお母さんを無視して、家を出た。
駅で待ち合わせと朔が決めたけど、約束の時間が迫っている。駅まで走らないと間に合わないかも。
片足立ちで急いで靴を履いて玄関の扉を開けると、見慣れない私服の朔が居た。
「…朔くん?駅で待ち合わせって言ってたよね?」
「おはよ。…そうだっけ?まぁどこで待ち合わせしても、行く場所は一緒なんだから良いんじゃない?」
「そうだけど…。わざわざ遠いのに、来てくれてありがとう」
「制服じゃないのも、良いな。似合ってる」