朔くんに迫られるんですが
休日だからか、いつも以上に多い人混みに、肩が触れる距離で手を繋いで。
カップルも多くて、密着している人たちばかりだから、私たちが手を繋いでいたって誰一人目を向けない。
自分たちのイチャイチャで精一杯の人ばかり。
「人多いね。みんな遊園地行くのかな?」
「そうなんじゃない?手、繋いどいて良かっただろ?」
「そうだね」
「え、素直で怖いんだけど」
電車が遊園地の最寄駅に着くと、電車が一気に静まり返った。
人混みが収まってから私たちも電車を出て、遊園地に向かう。