朔くんに迫られるんですが
「朔くんの黒歴史の人なのかな…」
「みづきもそう思う?でもそれなら、私じゃなくて朔くんに嫌がらせしない?」
「…尚、甘い」
家までの帰り道、歩きながらみづきと犯人の正体当てをしていたら、みづきが突然人差し指を立てて、私の顔の前で横に往復させた。
「朔くんが好きなら、隣に居る女の子にちょっかい出すもんよ」
「そうなんだ…」
「朔くんのことが好きなのに朔くんに嫌がらせしたら、あんたが嫌われるでしょ?」
女の子ってずる賢いんだな。
好きな子にバレないようにいじめるなんて、そんな勇気があるなら違うことに勇気を使えば良いのに。